Seven years and six months!

"Seven years and six months!" Humpty Dumpty repeated thoughtfully. "An uncomfort- able sort of age. Now if you'd asked my advice, I'd have said 'Leave off at seven'---but it's too late now."

ハンプティ・ダンプティの言葉。國語に譯すれば「『七歳六箇月!』ハンプティダンプティは愼重に繰返す。『何とも嫌な年齡だな。もし君が私に助言を乞つてゐたら、私は『七歳で止めておけ』と言つたらう。――しかし今やもう遲い。』」と言つた感じです。
私はこの文章を、勝手に「可愛い私のアリス、いつまでも子供の儘でゐて欲しかつた」といふペドフィリアな作者の叫びであると解釋してゐます。と言ふと彼の熱烈なファンから「ルイス・キャロルペドフィリアなんかぢやない、その證據に彼には大人の女性の友達も澤山ゐたし、大人の友達にも好意を寄せられてゐた」といふやうな意見が來さうですが、それは證據になりません。別に、大人の女性に「モテ」ないからペドフィリアである訣でもあるまい。「モテ」てもペドフィリアである。大體ペドフィリアが惡いといふのは非道い。
ではペドフィリアでない證據はあるかと聞かれると、Alice's Adventures in WonderlandThrough the Looking-Glass and what Alice found there が Alice Pleasence Liddell に宛てられたものであることくらゐしかないのでありますが。
ちなみに、これは意外と知られてゐませんが、七から八へといふ數字は重要です。チェス*1に於いて「ポーン」は、八段目に至ることで何にでもなることが出來ます。しかし、ポーンがポーンの儘でゐることは許されないのです。*2

*1:Through the Looking-Glass and what Alice found there はチェスを題材にしてゐる

*2:嚴密には、キングになる事も出來ない。