良く考へよ
精神病患者が犯罪を犯す確立は、健常者よりも少いといひます*1。良く考へてみれば分ることです。精神を患つてゐる人に犯罪を犯すほどの元氣があるわけがない。
我々は良く考へるべきなのです。理解しようといふ氣持を捨ててゐて、何が「今の世の中はをかしい」ですか。何がをかしいのですか? 何もをかしくなんてないでせう。
とか書いているうちに、「サタズバ」が始まったが、みのもんたが「今の日本、何か間違ってませんか?」と、相変わらずの無責任な煽りを繰り返している。日本を間違えさせている重要な一端を担っているのは、あんたらマスゴミじゃないの?
實にその通りだと思ひます。みのもんた氏は同じ番組で「かういふ犯罪*2を犯すのは人間ぢやない」と言つてゐました。どんな兇惡な犯罪者だつて所詮は人間です。良く考へればその心理は理解出來る筈です。それを彼等は考へようともしない。どうして理解しようとしないのでせう。
養老孟司といふ人が「バカの壁」なる本を書いてゐます。何でも、人と人とはどうせ話しても分り合へない、その人でもないのだからその人の氣持なんか分るわけがないんだ、といふ内容であつたと思ひます。最初から考へることを抛棄してゐます。「バカの壁」なるものがあるとすれば、養老氏のそれは恰も萬里長城のやうではありませんか?
因みに私がこんなに偉さうなことを言へるほど日常良く物事を考へてゐるかと言へば、さうでもありません。だからと言つて、それを引け目に感じて默つてゐるのは卑怯だと思ふので、かうして書くのです。