和歌山の幼児誘拐殺人事件について

WHO*1のICD 10*2には「小兒性愛者のうちには、成人の性的パートナーを愛好し續けながらも適切な接觸を得るのに慢性的に挫折してゐる爲、習慣的にその代理として小兒に向ふ者が含まれてゐる」といふやうな記述*3があります。詰りWHOは、幼兒が「自分より弱い者」である故に幼兒に性的感情持つのも小兒性愛*4に含まれると認めてゐる訣です。が、必ずしもさうであるといふ記述はありません。
「小兒性愛者のうちには、成人の性的パートナーを愛好し續けながらも適切な接觸を得るのに慢性的に挫折してゐる爲、習慣的にその代理として小兒に向ふ者」が幼兒を誘拐することがあるのは納得出來ます。成人の女性を誘拐するより幼児を誘拐する方が樂と考へるのは分ります。アメリカかどこかに、黒人の女性ばかりを何人も誘拐して性的關係を強要し、私刑を加へて殺した白人がをりましたが、その犯人の父親は人種差別主義者で、犯人もその影響を強く受けてゐたと言ひます*5
「『自分より弱いものを対象とすることで快感に浸れる』という心理」は心理學で「萬能感」などと呼ばれるさうですが、人間や靈長類の一部が持つてゐると言はれます。幼兒誘拐殺人犯や、黒人誘拐殺人犯は、この萬能感が非常にその心の中で強い位置を占めてゐた*6のではないかと思ひます。
さて、私なのですが、前にこの日記で何度か登場させた××ちやんですが、彼女が泣きさうになると不安になつて必死であやしたり、繪本を與へてみたり、少しでも氣に入つてもらはうと奔走したりしてをりますので、誘拐だとか無理矢理に襲ふだとか、さういふことと、私達は無縁であると思ひます。

*1:世界保健機構

*2:國際疾患分類第十版

*3:F65.4

*4:Pedophilia

*5:この邊、ソースを失念したので御存知ならばどなたか教へて頂きたい

*6:勿論「何かに對する反動」といふ形で