ジークムント・フロイト


"The only thing the inkblots do reveal is the secret world of the examiner who interprets them. These doctors are probably saying more about themselves than about the subjects." (Anastasi, 1982).
*1
――ジークムント・フロイトは、廣義の性慾(リビドー)は思春期に現れるのではなく、乳幼兒期に既に有ると言ひました。これが幼兒性慾です。また、幼兒期の女兒は男性器を羨望するとも言ひました。
しかし、實際はさうでなく、幼女の方が男性器を羨望するのではなくて、フロイトの方が自分の男性器を羨望する幼女を羨望してゐたのだと言はれます。フロイトは自身の幼い娘に性慾を持ち、惱んだと言ふことです。*2
私は、幼女が男性器を羨望すると考へたかつたフロイトに物悲しげな物を感じてしまひます。

*1:國語譯:(ロールシャッハ・テストに於いて)インクの染みが明らかにするただ一つのものはそれらを解釋する試驗官の秘密の世界です。これらの醫者たちは恐らく本題に關してよりも自分自身に關して多く語つてゐます。(アナスティシ、1982年)。

*2:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%A7%E7%9A%84%E8%99%90%E5%BE%85