プロ編入試驗

そもそもプロ編入試驗自體、「やらせ」に近いものに思へます。單純に彼の棋力を量りたいのであれば四〜五段クラスの棋士を六人集めれば良いのに、佐藤天彦三段、神吉宏充六段、久保利明八段、中井廣惠女流六段、高野秀行五段、長岡裕也四段と、バラエティに富んだ、言ひ替へれば「面白い」メンバーを集めてをります。これは日本將棋聯盟が話題づくりのために用意したメンバーと言へるでせう。
また、彼がプロになれても、ファンが集るでせうか。確かに話題になつた人物ですから、それなりに彼のファンが現れるのは確かだと思ひますが、それは所詮「みいはあ」の範疇でせう。初戰佐藤三段との戰ひは負けたにせよ素人目には惡い内容ではなかつたと思ひますが、第二囘戰の神吉六段との戰ひは神吉六段のポカで飛車を取れて勝つたものですし、第三囘戰の久保八段との戰ひもポカで金將を取られて負けたものです。將棋に關しては素人の私の目にも、二囘戰三囘戰は餘り良い戰ひには寫りませんでした。彼がプロになつたところで、ファンを集め、ファンを唸らせる「面白い」將棋を指せるのか、疑問です。
とか言ひつつ、心の中では結構應援したりしてゐるみいはあな私。